会計・税務に関する
お役立ち情報ブログ

freeeの使い方を初心者向けに完全解説|初期設定から確定申告まで

IT・クラウド会計
freeeの使い方を初心者向けに完全解説|初期設定から確定申告まで

確定申告の時期になって慌ててfreeeを開き、メニューの多さに圧倒されて手が止まる——そんな経験をされた方は少なくありません。freeeは「取引」という日常の言葉で入力できる珍しい設計ですが、その代わりに事業所の基本設定や勘定科目、消費税区分の扱い方は最初に押さえておく必要があります。本記事では、これからfreeeを使い始める個人事業主・法人担当者の方を対象に、アカウント開設・基本情報・口座連携・日常仕訳・確定申告までを順序立てて整理しました。

リーパル会計事務所はfreee認定アドバイザーとして1,000社超の導入を伴走してきました。最初の30分でつまずく方が大幅に多い「設定の入口」を、実例ベースで一緒に通過していきましょう。

初期設定から日常の仕訳までの操作を画面の流れに沿って確認したい方は、freeeの使い方を初心者向けに解説|初期設定から日常仕訳まで完全ガイドもあわせてご覧ください。

顧問税理士をお探しの方へ

会社の規模や記帳の状況をお聞きして、顧問料をお見積りします。

顧問契約のお見積り(無料)はこちら →

全国オンライン対応です。

freeeの基本概念と他のクラウド会計との違い

「取引ベース」のUIとは

freeeの最大の特徴は取引ベースのUIです。会計ソフトの多くは「借方・貸方」を直接入力する複式簿記(=取引を借方・貸方の両面から記録する帳簿方式)スタイルを採用していますが、freeeは「売上が入金された」「経費を支払った」という日常的な取引の言葉で入力できます。簿記の知識がなくても、取引の内容を選ぶだけで自動的に仕訳が生成されるため、経理が初めての方でも扱いやすい設計になっています。

freeeでできること

機能 内容
取引入力 収入・支出・振替を取引として入力し自動仕訳(=銀行口座やクレジットカードの取引データから勘定科目を自動推定する機能)
銀行口座・カード連携 明細を自動取得し仕訳候補を提案
請求書作成 請求書の発行・送付・入金管理を一元化
経費精算 経費申請・承認ワークフロー・レシート撮影
給与計算 給与明細作成・給与仕訳の自動連携
確定申告・決算 青色申告決算書・法人決算書の自動生成
レポート 損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー

これらがひとつのプラットフォームで完結するため、ツールの連携に悩む手間が省けます。

アカウント開設と初期設定を5ステップで完了する方法

ステップ1:アカウント開設

freeeの公式サイト(www.freee.co.jp)からメールアドレスとパスワードを登録してアカウントを作成します。まずは30日間無料のトライアルで全機能を試すことができます。

開設時に「個人事業主」か「法人」かを選択します。確定申告が必要な個人事業主はfreee会計(個人)を、法人は freee会計(法人)を選びましょう。後から変更するのは困難なので最初に必ず確認してください。

ステップ2:基本情報の設定

アカウント開設後、まず以下の基本情報を設定します。

  • 事業所名: 屋号または法人名
  • 事業所の住所・電話番号: 請求書や申告書に表示されます
  • 会計年度: 個人事業主は1月〜12月、法人は事業年度に合わせて設定
  • 消費税の申告区分: 課税事業者・免税事業者を正しく選択

消費税の区分設定は特に重要です。課税事業者(前々年の売上が1,000万円超など)は必ず「課税事業者」に設定し、インボイス登録番号も入力してください。

ステップ3:勘定科目の確認・カスタマイズ

freeeにはあらかじめ標準的な勘定科目が設定されていますが、業種によっては追加・変更が必要です。「会計」→「勘定科目」メニューから確認できます。

飲食業であれば「食材費」「厨房消耗品費」などを追加するケースが多く、IT業であれば「サーバー費用」「ソフトウェアライセンス費」などを整理する必要があります。自社の費用科目を整理してから設定すると、後の仕訳入力がスムーズになります。

ステップ4:銀行口座・クレジットカードの連携

freeeの強みのひとつが金融機関との自動連携です。口座やカードを登録すると明細が自動的に取得され、仕訳候補が提案されます。

「連携サービス」→「口座の登録・管理」から金融機関を検索して登録します。主要な銀行・信用金庫・クレジットカードの多くに対応していますが、一部の地方銀行やネット銀行では手動インポートが必要な場合もあります。詳しくはfreeeの銀行口座連携の設定方法の記事もあわせてご参照ください。

freeeの初期設定でつまずいている場合は、リーパル会計事務所がfreee認定アドバイザーとして事業者情報・銀行連携・勘定科目の設定を一括サポートします。

freee・マネーフォワードでの記帳と申告を任せたい方は顧問契約のお見積りを依頼する →

日常の取引入力と仕訳の基本

取引入力の3つのパターン

freeeでの日常業務における取引入力は、大きく3つのパターンで行います。

1. 自動連携明細からの承認
銀行やカードを連携していると、明細が自動取得されます。「取引」→「自動で経理」から提案された仕訳を確認し、内容が正しければ「承認」するだけです。freeeの自動仕訳(=銀行口座やクレジットカードの取引データから勘定科目を自動推定する機能)学習機能が過去の入力傾向を学習して精度を高めていくため、使い続けるほど手間が少なくなります。

2. 手動での取引登録
現金払いや通帳に記載のない取引は手動で登録します。「取引」→「取引の一覧・登録」→「取引を登録」から、収入か支出かを選び、金額・日付・取引先・勘定科目を入力します。

3. 請求書・経費申請からの連携
freeeで請求書を発行した場合や、従業員が経費申請を行った場合は、それらの情報が自動的に取引に反映されます。入力の重複が生じないように確認しましょう。

よくある仕訳ミスとその防止策

初心者がつまずきやすい仕訳ミスのひとつが、プライベートと事業の混在です。個人事業主の場合、事業用口座とプライベート口座が分かれていないと、どの明細が経費でどれが私的支出かの判断が難しくなります。freeeを使い始めるタイミングで事業用口座を分けることを強くおすすめします。

また、消費税の税区分の設定誤りも頻発します。課税取引・非課税取引・不課税取引を正しく選択しないと、消費税申告のときに誤差が生じます。取引ごとに税区分を確認する習慣をつけることが大切です。

freeeで確定申告・決算書を作成する流れ

個人事業主の確定申告

freeeの個人事業主プランでは、日々の取引を入力しておくと確定申告書・青色申告決算書が自動で生成されます。主な手順は以下のとおりです。

  1. 期末までに全取引の入力・承認を完了させる
  2. 「確定申告」メニューから申告年度を選択
  3. 事業所得・不動産所得など所得区分を確認
  4. 生命保険料控除・社会保険料控除などの控除情報を入力
  5. 青色申告特別控除(最大65万円)の適用確認
  6. e-Tax(電子申告)またはPDF書き出しで提出

freeeはe-Tax(=国税庁が提供する電子申告・納税システム)連携に対応しており、マイナンバーカードまたはIDパスワード方式で電子申告が可能です。なお令和8年度税制改正大綱により、令和9年分以後の青色申告特別控除は「複式簿記+e-Tax電子申告+優良な電子帳簿の備付け・保存」の3要件で75万円に引き上げられる見込みであり、(あわせて、従来の65万円控除は引き続き適用される予定です。75万円控除は令和9年分の所得税からの将来の制度で、令和7年分・令和8年分は現行どおり最高65万円です。)電子帳簿の保存方法を意識した運用が今後の節税余地に直結します。確定申告についてより詳しく知りたい方はfreeeで確定申告する方法の記事をご参照ください。

法人の決算書作成

法人の場合は「決算・申告」メニューから決算書(貸借対照表・損益計算書)を出力します。税務申告書の作成はfreeeの法人プランで行うか、税理士に依頼する形が一般的です。

リーパル会計事務所では、freeeの活用サポートと税務申告を一体で提供しています。「freeeで記帳はできるが、決算・申告は専門家に任せたい」という経営者の方にご利用いただいています。

プランの選び方と料金の目安

freeeの日常の仕訳入力で困ったことがある場合は、リーパル会計事務所が月次レビューで仕訳の正確性を確認するサービスをご提供しています。

プラン 対象 主な機能 月額(年払い)
スターター 個人事業主・小規模法人 基本取引・確定申告 1,980円〜
スタンダード 個人事業主・中小法人 上記+経費精算・請求書 3,980円〜
プレミアム 中小〜中堅法人 上記+給与・人事・ワークフロー 要問い合わせ

※料金は2026年4月時点のものです。最新情報はfreee公式サイトをご確認ください。

初めてfreeeを使う方には、まず30日間のトライアルで一通りの機能を試してから最適なプランを選ぶことをおすすめします。

FAQ

Q. freeeは簿記の知識がなくても使えますか?
A. 基本的な日常業務であれば簿記の知識がなくても操作できます。ただし、正確な財務諸表を作成したり税務申告に活かしたりするためには、最低限の会計知識があると安心です。リーパル会計事務所のようなクラウド会計専門の税理士に伴走してもらうことで、疑問をすぐに解決できます。

Q. 途中から会計年度を変更できますか?
A. 法人は事業年度の変更登記が必要で、freee側の設定変更だけでは対応できません。個人事業主は原則として1月〜12月の暦年のため変更できません。初期設定の段階で正確に設定することが重要です。

Q. 銀行連携ができない銀行があります。どうすればいいですか?
A. 対応していない金融機関の場合は、インターネットバンキングからCSVをダウンロードしてfreeeにインポートする方法があります。「取引」→「ファイルから登録」から対応フォーマットで取り込めます。

Q. freeeに入力した内容を税理士と共有できますか?
A. はい。freeeには「顧問税理士を招待」する機能があり、同一のデータを税理士とリアルタイムで共有できます。電話やメールで数字を伝え合う手間が省けるため、クラウド会計の大きなメリットのひとつです。

Q. freeeと他のシステムを連携させることはできますか?
A. freeeはAPI連携(=外部サービスとデータを自動でやり取りする仕組み)が充実しており、POSレジ・EC・CRM・給与システムなど多くのサービスと連携できます。詳しくはfreee APIの連携・活用ガイドをご覧ください。

まとめ

freeeは「取引」という日常の言葉で入力できるため、簿記未経験の方でも始めやすいクラウド会計ソフトです。アカウント開設 → 基本情報設定 → 口座連携 → 日常の取引入力 → 確定申告・決算という一連の流れを最初に俯瞰しておくと、後から迷う場面が大きく減ります。

ただし、消費税区分・勘定科目・青色申告(=事前届出をしたうえで複式簿記で帳簿をつける制度)の適用判定は、初期設定を誤ると決算時の修正コストが膨らむ典型的な落とし穴です。リーパル会計事務所はfreee認定アドバイザーとして1,000社超の導入支援を行ってきました。「最初から正しく設計しておきたい」という個人事業主・法人担当者の方は、初回無料相談から状況を整理してみませんか。

参考資料

  • freee公式ヘルプセンター
  • 国税庁 青色申告(=事前届出をしたうえで複式簿記で帳簿をつける制度)制度

結論:freeeの初期設定は最初の30分が分かれ道

freeeは入口さえ整えば、銀行明細を取得してから1クリックで仕訳が完成する世界に入れます。逆に、事業所種別や消費税区分を誤って登録したまま走り出すと、年度途中での修正は決算書の数字に直接響き、税務リスクにもつながります。リーパル会計事務所では、freeeのアカウント開設前後の30分を一緒に確認するだけでも、その後の運用負荷が大きく変わる方を多く見てきました。

「自分の業種・規模に合った勘定科目はどう揃えるか」「インボイス登録番号の入力タイミングは」など、判断に迷う箇所だけを切り出してご相談いただくことも可能です。freeeの一歩目を確実に踏み出したい方は、初回無料相談からお気軽にお問い合わせください。

監修: 公認会計士・税理士 鳥羽卓朗(リーパル会計事務所 代表)
最終更新日: 2026年4月21日

参考資料

新着情報NEWS

法人成りしたときの会計ソフトの切り替え|個人の事業所から法人用へ移す手順

IT・クラウド会計

会社の解散確定申告から清算確定申告までの流れ|たたむときの税務手続き

決算

社会保険の手続きを外注するときの分担|入社・退職・算定基礎・月額変更

法人向けサービス

freee・マネーフォワードで年末調整を行う手順【令和8年分】改正対応の確認ポイント

IT・クラウド会計

顧問税理士が廃業・引退するとき|引継ぎ先の探し方と会社側の手続き

経営相談

相続した賃貸物件の確定申告|遺産分割前の家賃の分け方と、亡くなった方の準確定申告

税務

賃貸物件を子に移す方法|贈与・売買・相続時精算課税と、移した後の家賃

税務

家賃収入の申告漏れに気づいたとき|期限後申告・修正申告と、さかのぼる年数

税務

夫婦・親子の共有名義の賃貸物件|持分での按分と経費の負担

税務