「経理DXを進めたいが、何から手をつければよいか分からない」「実際にどのくらい効果が出るのか見えない」——経理部門のデジタルトランスフォーメーション(DX)に踏み出せない理由として、こうした声を多くいただきます。
リーパル会計事務所では、クラウド会計・AI-OCR(=AIによる文字認識で領収書や請求書をデジタル化する仕組み)・経理BPO(=経理業務を外部に委託して効率化するサービス)を組み合わせた経理DXを多くの企業に支援してきました。本記事では、実際の事例を通じて経理DXの効果と進め方を具体的に解説します。
経理DXとは何か
経理DXとは、従来の紙ベース・手作業中心の経理業務をデジタル技術で根本的に変革することです。単なる「ペーパーレス化」や「クラウド移行」にとどまらず、業務プロセス全体を見直して経営の意思決定スピードと精度を高めることが目的です。
経理DXの3段階
| 段階 | 内容 | 代表的なツール |
|---|---|---|
| デジタル化 | 紙→電子データへの移行 | クラウド会計・PDF化 |
| 自動化 | 繰り返し作業のAI処理 | AI-OCR(=AIによる文字認識で領収書や請求書をデジタル化する仕組み)・自動仕訳(=銀行口座やクレジットカードの取引データから勘定科目を自動推定する機能) |
| 高度化 | データ分析・予測・意思決定支援 | BIツール・AI分析 |
事例1:小売業(従業員15名・月売上3,000万円)の経理DX
導入前の課題
- レジ売上・仕入れ・経費がExcelと紙で管理されていた
- 月次試算表が出るまで翌月20日前後かかっていた
- 経理担当者1名が毎月2〜3日を記帳作業に費やしていた
- 領収書・請求書の紙保管スペースが不足していた
導入したもの
- マネーフォワードクラウド会計(POSレジとの自動連携)
- AI-OCRによるレシート・請求書の自動読み取り
- マネーフォワードクラウド経費での経費精算デジタル化
- 電子帳簿保存法(=帳簿・書類を電子データで保存することを定めた法律)に対応した書類管理体制の整備
導入後の効果
- 月次試算表の提供が翌月5日に短縮(15日の短縮)
- 経理担当者の記帳工数が月2〜3日→半日未満に
- 紙の書類保管が不要になり、専用キャビネット2本が不要に
- 売上・在庫・人件費の把握がリアルタイム化
「自社でも同様のDX化ができるか確認したい」という方は、リーパル会計事務所が業種・規模別の導入計画をご提案します。
事例2:IT系スタートアップ(設立2年目・従業員8名)のゼロから経理DX
導入前の状況
会社設立時からクラウドネイティブを目指していたが、経理だけはExcelで管理していた。投資家へのレポーティングのため月次試算表が求められるが、作成が月末ギリギリになっていた。
導入したもの
- freee会計の導入(銀行・法人カード全口座の自動連携)
- freee請求書でのクライアント請求書デジタル発行
- freee人事労務での給与計算・明細デジタル化
- リーパル会計事務所によるfreee会計の月次レビューBPO
導入後の効果
- 月次試算表が翌月3日には確認可能に
- 給与計算の工数がゼロ(freee人事労務が自動計算)
- 投資家への月次レポートをfrееのダッシュボードから即出力
- 次回資金調達での財務数値の信頼性向上
事例3:製造業(従業員50名・売上10億円)の経理部門刷新
導入前の課題
- 経理部門4名が毎月の伝票整理・仕訳入力・帳票出力に追われていた
- 部門別損益の把握が年次決算時しか行われていなかった
- 紙の伝票承認フローで、承認に3〜5営業日かかっていた
導入したもの
- マネーフォワードクラウドPlus(部門別損益管理対応)
- AI-OCRによる仕入請求書の自動処理
- 電子ワークフロー(承認フローのデジタル化)
- 経費精算アプリの全社導入
導入後の効果
- 経理部門の定型作業が40%削減(4名体制→3名体制が可能に)
- 部門別損益が月次でリアルタイム確認可能に
- 承認フローが平均3〜5日→1〜2日に短縮
- コスト削減機会を部門ごとに特定・施策実行が可能になった
経理DX推進のロードマップ
リーパル会計事務所が推奨する経理DXの標準的なロードマップは以下の通りです。
| フェーズ | 期間 | 内容 |
|---|---|---|
| フェーズ1 | 1〜2ヶ月 | クラウド会計ソフトの導入・初期設定・自動連携 |
| フェーズ2 | 3〜4ヶ月 | AI-OCR導入・スキャナ保存・電帳法対応 |
| フェーズ3 | 5〜6ヶ月 | 経費精算・給与計算のデジタル化 |
| フェーズ4 | 7〜12ヶ月 | 月次レポートの高度化・KPI管理 |
経理DX推進のロードマップを自社に合わせて設計したい場合は、リーパル会計事務所が段階別プランを初回無料相談でご提案します。
税理士への依頼を考えるときの関連記事
経理DXで得られる主なメリット
| メリット | 具体的な効果 |
|---|---|
| 業務工数の削減 | 記帳・書類管理が50〜70%削減 |
| リアルタイムの経営数値 | 月次試算表を翌月5日以内に提供 |
| 人件費の最適化 | 経理専任者の必要人数を削減可能 |
| 経営判断の高速化 | 財務データにいつでもアクセス |
| 電帳法・インボイス対応 | 法的要件を自動的に満たした運用 |
リーパル会計事務所のサポート
リーパル会計事務所では、経理DXを段階的に進めるための包括的な支援を提供します。freee・マネーフォワードクラウド両認定アドバイザーとして、ソフト選定から初期設定・AI-OCR実装・月次BPOまで一貫サポートします。
月額1万円からの経理BPOパッケージで、DX推進と経理業務の効率化を同時に実現できます。
外部参考:デジタル庁 デジタル田園都市国家構想
よくある質問(FAQ)
Q. 経理DXの費用はどのくらいかかりますか?
クラウド会計ソフトの月額費用(2,000〜8,000円程度)とAI-OCRサービスの費用が主なコストです。従来の紙・Excel管理の人件費コストと比較すると、多くの場合コスト削減になります。
Q. IT補助金でDXツールの費用を補助してもらえますか?
IT導入補助金の対象となるツールにはfreee・マネーフォワードクラウドなどが含まれます。最新の補助金情報は中小企業庁のサイトをご確認ください。
Q. 経理担当者がいない場合でもDXを進められますか?
はい、むしろ経理担当者がいない小規模企業こそ自動化のメリットが大きいです。リーパル会計事務所の経理BPO(=経理業務を外部に委託して効率化するサービス)と組み合わせることで、担当者なしでの経理運用が可能です。
Q. DX推進中に税務調査が来た場合はどうなりますか?
移行期間中の税務調査でも、適切なデータが保存されていれば問題ありません。リーパル会計事務所では税務調査対応(税務調査119番)も提供しています。
Q. 大企業向けのシステム導入は必要ですか?
中小企業ではfreee・マネーフォワードクラウドなどのSaaS(=Software as a Service。クラウド経由でソフトを利用する形態)サービスで十分なケースがほとんどです。高額なERP導入は売上規模が数十億円を超えてから検討すれば良いでしょう。
まとめ
経理DXはデジタル化→自動化→高度化の段階で進めることが成功の鍵です。クラウド会計ソフトとAI-OCRの組み合わせにより、中小企業でも月次経理工数を月10時間単位で削減し、リアルタイムの経営数値を把握できるようになります。
リーパル会計事務所では経理DX支援の無料相談を実施しています。
リーパル会計事務所はfreee・マネーフォワード両対応の認定アドバイザーとして、クラウド会計の導入支援から経理BPO(=経理業務を外部に委託して効率化するサービス)、月次レビュー、税務顧問までをワンストップで提供しています。経理担当者の採用・育成コストと比較しても、外部の専門家を活用する選択肢にはコストパフォーマンスの優位性があります。「最初から正しく設計したい」という経営者の方は、まずはフラットな状態でお聞かせください。
あわせて読みたい関連記事
電子帳簿保存法(=帳簿・書類を電子データで保存することを定めた法律)・インボイス制度(=適格請求書等保存方式。仕入税額控除の要件として登録番号が必要)・電子インボイス(Peppol(=電子インボイスを国際的にやり取りするためのネットワーク規格))への対応は、コンプライアンス上の必須事項であると同時に、業務効率化への投資でもあります。つまり、対応を先送りにする理由はほとんどありません。
リーパル会計事務所では、制度対応と業務効率化を一体で設計するご提案を行っています。まずはフラットな状態でお聞かせください。
監修:鳥羽 卓朗(公認会計士・税理士)
リーパル会計事務所 代表。クラウド会計支援1,000社超。freee・マネーフォワードクラウド認定アドバイザー。
最終更新日:2026年4月21日
リーパル会計事務所|関与実績1,100社以上・全国オンライン対応
freee・マネーフォワードでの記帳と申告を任せたい方へ
MF公認・freee認定元国税調査官の知見