合同会社(LLC)は、株式会社より設立費用が安く手続きもシンプルなため、スモールビジネスや個人の法人化で選ばれることが増えています。本記事では、合同会社設立の流れを6ステップで整理し、費用・必要書類・注意点までを2026年時点の情報で解説します。
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合同会社とは?株式会社との違い
合同会社は、出資者(社員)が会社の経営も行う「所有と経営が一致」した会社形態です。株式会社と同じく出資額を限度とする有限責任ですが、設立費用が安く、決算公告の義務がなく、役員任期の定めもないため、運営コストを抑えられるのが特徴です。一方で、株式会社に比べて知名度・信用度で見劣りする場合や、上場・大規模な資金調達には向かないという面もあります。法人化そのもののメリットは個人事業主が法人化するメリット|節税・信用・将来設計まで完全解説もご参照ください。
合同会社設立の費用
合同会社の設立費用は、株式会社より大幅に安く済みます。最大の理由は、定款認証(公証人による認証)が不要な点です。
| 項目 | 合同会社 | 株式会社(参考) |
|---|---|---|
| 定款認証手数料 | 不要 | 3万〜5万円(資本金額による) |
| 定款印紙代 | 4万円(電子定款なら不要) | 4万円(電子定款なら不要) |
| 登録免許税 | 資本金×0.7%(最低6万円) | 資本金×0.7%(最低15万円) |
| 実費の合計目安 | 約6万〜10万円 | 約20万〜25万円 |
電子定款で作成すれば印紙代4万円が不要になるため、合同会社は登録免許税6万円を中心に、実費約6〜10万円で設立できます。会社設立費用の全体像は会社設立の費用総額はいくら?株式会社・合同会社別に完全解説で詳しく解説しています。
合同会社設立の流れ(6ステップ)
ステップ1:基本事項を決める
商号(会社名)、事業目的、本店所在地、資本金、社員(出資者)の構成、事業年度(決算期)などの基本事項を決めます。資本金は消費税の免税を考えると1,000万円未満が一般的です(資本金の決め方は株式会社設立の資本金はいくらがベスト?を参照)。
ステップ2:定款を作成する
会社の基本ルールである定款を作成します。合同会社は公証人による認証が不要なため、作成後すぐに次のステップへ進めます。電子定款(PDF)で作成すれば、紙の定款で必要な収入印紙4万円が不要になります。
ステップ3:資本金を払い込む
決めた資本金を、代表社員の個人口座に払い込みます。会社の口座は登記完了後でないと作れないため、まずは個人口座に振り込み、その通帳のコピーを払込証明書として使います。
ステップ4:登記書類を作成する
設立登記申請書、定款、払込証明書、代表社員の印鑑証明書、印鑑届出書などの必要書類を準備します。合同会社は株式会社より必要書類が少なく、手続きがシンプルです。
ステップ5:法務局へ登記申請する
本店所在地を管轄する法務局へ登記を申請します。この申請日が会社の設立日になります。登録免許税(資本金×0.7%、最低6万円)はこのときに納付します。登記の完了までは通常1週間〜10日程度かかります。
ステップ6:設立後の各種届出を行う
登記完了後、税務署へ法人設立届出書・青色申告の承認申請書、都道府県・市区町村へ法人設立届出、年金事務所へ社会保険の加入手続きなどを行います。青色申告の承認申請には期限(設立後3か月以内など)があるため、早めの提出が重要です。会社設立の手続き全体の流れは会社設立の流れを5ステップで解説もご参照ください。
合同会社設立で失敗しないための注意点
第一に、事業目的の書き方です。将来行う可能性のある事業も含めて記載しておくと、後の変更登記の手間を省けます。第二に、許認可が必要な事業は、資本金や事業目的の要件を満たしているか事前に確認することです。第三に、資本金1,000万円以上にすると初年度から消費税の課税事業者になるため、特別な理由がなければ1,000万円未満が無難です。第四に、社員が複数いる場合は、利益配分や意思決定のルールを定款で明確にしておくと、後のトラブルを防げます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 合同会社の設立費用はいくらですか?
A. 登録免許税(最低6万円)が中心で、電子定款を使えば印紙代4万円も不要なため、実費は約6〜10万円が目安です。定款認証が不要なため、株式会社(約20〜25万円)より大幅に安く設立できます。
Q2. 合同会社と株式会社はどちらがよいですか?
A. 設立・運営コストを抑えたい、当面は小規模で運営する場合は合同会社が向いています。知名度や信用、将来の上場・大型資金調達を重視するなら株式会社が有利です。事業計画に応じて選びましょう。
Q3. 合同会社の設立にはどのくらい期間がかかりますか?
A. 基本事項の決定から書類作成、登記申請までを含めて、準備が整っていれば2週間程度が目安です。登記申請から完了までは通常1週間〜10日程度かかります。
Q4. 合同会社でも消費税は免税になりますか?
A. 資本金1,000万円未満で設立すれば、原則として1期目の消費税の納税義務が免除されます(2期目は特定期間の判定あり)。ただし、インボイス登録をすると課税事業者になります。
Q5. 合同会社から株式会社へ変更できますか?
A. できます。組織変更の手続きを行えば、合同会社から株式会社へ変更可能です。まず合同会社で安く設立し、事業拡大に合わせて株式会社化する方法もあります。
参考資料
合同会社は、費用の安さと手続きのシンプルさから、法人化の有力な選択肢です。定款認証が不要で実費約6〜10万円と、株式会社より大幅に安く設立できます。基本事項の設計と設立後の届出を押さえれば、スムーズに立ち上げられます。
リーパル会計事務所では、1,100社以上の関与実績をもとに、合同会社の設立から設立後の税務・記帳までをワンストップでサポートしています。会社形態で迷っている方も、お気軽にご相談ください。
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監修者: 鳥羽 卓朗(公認会計士・税理士)
リーパル会計事務所 代表。PwCあらた有限責任監査法人出身。1,100社以上の関与実績を持ち、会社設立・法人化の支援を専門とする。
最終更新日: 2026年7月2日
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