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「今の税理士を変更したいけれど、長い付き合いだから断りづらい」
「今の税理士を変更したいけれど、長い付き合いだから断りづらい」
「解約を伝えて、トラブルになったり怒られたりしたらどうしよう」
税理士の変更を検討する際、多くの経営者が「今の先生への断り方」で頭を悩ませます。お世話になった相手だからこそ、角を立てずにきれいに関係を終わらせたいと思うのは当然のことです。
しかし、遠慮してズルズルと契約を続けてしまうことは、会社にとっても、そして税理士側にとっても良いことではありません。
この記事では、円満に解約・お断りをするための具体的な手順と、そのままコピーして使える「メール文面・トーク例文」をご紹介します。これを使えば、気まずい思いを最小限に抑え、スムーズに次のステップへと進むことができます。
はじめに:税理士を断る・変更することは「悪いこと」ではありません
まず大前提として、税理士を変更することは決して「裏切り」や「悪いこと」ではありません。
会社の成長フェーズが変われば、必要なサポート内容も変わります。経営判断としてパートナーを選び直すのは、ビジネスにおいて極めて自然なことです。
重要なのは、感情的にならず、「事務的かつ丁寧」に手続きを進めること。
曖昧な態度で引き伸ばすよりも、感謝の気持ちを添えてはっきりと意思表示をする方が、結果としてお互いのためになります。
【ケース1:現在の顧問税理士を解約・変更したい場合】
すでに顧問契約を結んでいる税理士に対し、契約終了を申し出るケースです。ここが最も心理的ハードルが高い場面ですので、失敗しない手順を解説します。
電話とメール、どちらで伝えるべき?
結論から言うと、基本は「メール」や「チャット」など、形に残るツールで伝えることをおすすめします。
電話や対面だと、その場の情に流されて言いくるめられてしまったり、「言った・言わない」のトラブルになったりするリスクがあるからです。
まずはメールで「解約の意思」と「時期」を明確に伝え、必要であればその後に電話で補足をするのが、最もスマートでトラブルの少ない流れです。
【メール例文】角が立たない「解約通知」のテンプレート
以下は、円満解約のためのメールテンプレートです。
ポイントは、不満(レスポンスが遅い、料金が高いなど)は一切書かず、「会社の事情(方針転換)」を理由にすることです。
件名:顧問契約終了のご相談につきまして(株式会社〇〇)
〇〇税理士事務所
〇〇先生
いつもお世話になっております。
株式会社〇〇の(自分の名前)でございます。
平素は弊社の税務につきまして、多大なるご尽力をいただき感謝申し上げます。
本日は、今後の顧問契約につきましてご相談があり、ご連絡いたしました。
誠に勝手ながら、社内の経営方針の変更に伴い、
来期の決算(または〇〇年〇月)をもちまして、顧問契約を終了させていただきたく存じます。
創業時より長きにわたり支えていただいた先生には大変感謝しておりますが、
取締役会(または親族、親会社)での決定事項でもあり、このような結論に至りました。
つきましては、契約終了に向けた引き継ぎや、
お預けしている資料の返却方法等についてご相談させていただけますでしょうか。
本来であれば直接お伺いしてお話しすべきところ、
まずはメールでのご連絡となりましたこと、お詫び申し上げます。
ご多忙の折、お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇
【電話・対面例文】引き留められた時の切り返しトーク
メールを送った後、電話がかかってきて引き留められることもあります。その際の回答例も用意しておくと安心です。
- パターンA:「顧問料を下げるので継続しませんか?」と言われた場合
「ご配慮ありがとうございます。ですが、今回は金額の問題ではなく、親族(または取引先)との兼ね合いでどうしても変更せざるを得ない事情がございます。私の一存では決められないため、申し訳ありません。」 - パターンB:「今のやり方に不満があるのですか?」と聞かれた場合
「いえ、先生には今まで大変よくしていただき、感謝しております。あくまで、会社の体制変更に伴い、業界特化のシステム(または税理士)に合わせる必要が出たためです。本当に心苦しいのですが、ご理解いただけますと幸いです。」
波風を立てずに断るための「魔法の理由(建前)」3選
円満解約のコツは、「相手(税理士)のせいにはしない」ことです。
「本当の理由」が不満であったとしても、それを伝えて揉める必要はありません。相手が納得せざるを得ない「3つの建前」を使いましょう。
1. 「親戚・知人が税理士として独立したため」
これは最も角が立たない、鉄板の理由です。
「親戚(または昔からの友人)が開業したので、顔を立てて支援してあげたい」と言われれば、今の税理士も「それなら仕方がないですね」と引くしかありません。義理人情に訴える、最強の断り文句です。
2. 「取引先や親会社の指定する会計ソフト・税理士に合わせるため」
自分の一存ではなく、「外部からの圧力・指定」があったことにする方法です。
「主要な取引先から、会計システムを統一するように言われた」「出資者から税理士を指定された」など、不可抗力を装うことで、相手のプライドを傷つけずに断ることができます。
3. 「融資対策・業界特化など、経営方針の転換のため」
今の税理士を否定するのではなく、「ステージが変わった」と伝える方法です。
「今後は海外展開を考えており、国際税務に強い事務所が必要になった」「大型の融資を受けるために、銀行対応に特化した事務所の支援を受けることになった」など、専門分野の違いを理由にします。
「先生には創業期を支えてもらい感謝しているが、次のフェーズには別の専門家が必要」というロジックであれば、納得感があります。
【ケース2:契約前の面談・提案を断りたい場合】
まだ契約しておらず、面談や見積もり提示を受けた段階で断るケースです。「相見積もりをとったが、他の事務所にする」といった場合に使えます。
契約を見送る際のメール例文
件名:税務顧問のご提案につきまして(株式会社〇〇)
〇〇税理士事務所
〇〇様
お世話になっております。
先日はお時間をいただき、また丁寧なご提案をいただきまして誠にありがとうございました。
社内で慎重に検討いたしました結果、
誠に恐縮ながら、今回は他の税理士事務所様にお願いすることとなりました。
〇〇様のご提案も大変魅力的でしたが、
弊社の現在の状況と、業界への専門性(または予算感)などを総合的に判断し、
このような結論に至りました。
貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、
ご期待に添えない結果となりましたこと、心よりお詫び申し上げます。
今回はご縁がございませんでしたが、
また別の機会に相談させていただくこともあるかと存じます。
その際は、何卒よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴事務所の益々のご発展をお祈り申し上げます。
株式会社〇〇
フェードアウトはNG!早めに連絡すべき理由
「断るのが気まずいから」といって、連絡をせずにフェードアウト(無視)するのは避けましょう。
税理士側もスケジュールを空けて待っていますし、返事がないと「確認の電話」がかかってくる原因にもなります。
お互いの時間を無駄にしないためにも、他社に決まった時点ですぐにお断りの連絡を入れるのが、ビジネスパーソンとしてのマナーです。誠実に対応しておけば、将来もしまた税理士を探すことになった際に、相談できる関係性を残せます。
トラブル回避!断りの連絡を入れる前に確認すべき3つのこと
いざ解約メールを送る前に、必ず以下の3点を確認してください。準備不足で見切り発車すると、思わぬトラブルになる可能性があります。
1. 契約書の「解約予告期間」をチェックする
顧問契約書には、必ず「解約に関する条項」があります。
多くのケースでは「解約は3ヶ月前(または2ヶ月前)までに書面で通知すること」といった記載があります。
例えば「今月で辞めたい」と伝えても、契約上「あと3ヶ月分の顧問料」が発生する可能性があります。無駄な出費を避けるためにも、いつ通知すればいつ終了になるのか、契約書を確認しておきましょう。
2. 次の税理士の「内諾」を得てから解約する
最も危険なのは、次の税理士が決まっていないのに解約してしまうことです。
「税理士がいない空白期間」ができると、その間に税務調査の連絡が来たり、融資の書類が必要になったりした際に対応できません。
必ず新しい税理士を見つけ、「〇月からお願いできますか?」という内諾を得てから、今の税理士に解約通知を出しましょう。
3. 預けている資料(通帳・証憑)の返却方法を決めておく
長年の付き合いの中で、通帳のコピー、請求書、過去の決算書、定款の原本などを税理士事務所に預けっぱなしにしているケースがあります。
解約時にはこれらをすべて返却してもらう必要があります。
「何を預けているか」をリストアップし、最後の業務が終わったタイミングですべて郵送してもらうよう依頼しましょう。
税理士への依頼を考えるときの関連記事
スムーズな引き継ぎのために!新しい税理士に相談すべきこと
ここまで読んで「やはり自分で断るのは気が重い」「タイミングが合っているか不安だ」と感じた方は、契約予定の「新しい税理士」に相談するのが一番の近道です。
税理士変更に慣れている事務所であれば、
「この文面で送れば大丈夫ですよ」
「解約通知はこのタイミングで出してください」
といった具体的なアドバイスをくれます。
また、会計データの移行や引き継ぎに関しても、「先生同士で直接やり取りしてください」と依頼すれば、専門的な話をしてくれるため、経営者ご自身が間に入って苦労する必要がなくなります。
まとめ:断る勇気は、会社の成長への第一歩
税理士にお断りの連絡を入れるのは、確かに気が重い作業です。
しかし、その「気まずさ」は一瞬ですが、合わない税理士と付き合い続ける「デメリット」は、解約しない限りずっと続きます。
あなたの会社の成長のために、最適なパートナーを選ぶことは、経営者の重要な仕事の一つです。
今回ご紹介した「建前」と「例文」を活用して、円満な切り替えを実現し、新たな気持ちで事業を前進させてください。
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