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毎月会う必要はある?顧問税理士との面談頻度と自社に合う選び方

経営相談
顧問税理士との面談頻度の違い|毎月・四半期・年1回で会社側が確認できること
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顧問税理士との面談は、毎月必要なのか、年に数回でも足りるのか悩むところです。毎月なら数字のずれに早く気づきやすく、頻度が低い場合は会社側で確認を補う必要があります。自社に合う頻度は、取引の量や経理担当者の有無、資金繰りの状況で変わります。

この記事では、毎月・四半期・年1回の違いを比べ、面談の間に会社でしておくことを整理します。役員報酬の見直しなど、面談の頻度にかかわらず相談が必要な時期も確認できます。

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面談の頻度ごとに確認できることの違い

面談の頻度は、顧問契約の中身として事務所ごとに決まっています。同じ「顧問」でも、頻度によって会社側が確認できることは次のように変わります。

確認できること 毎月 四半期ごと 年1回
月次の試算表 毎月の数字を税理士と一緒に見られる 3か月分をまとめて見る 決算の時期にまとめて見る
記帳の誤り・計上漏れ 翌月には気づける 最大3か月後に気づく 決算の作業で気づく
納税額の見込み 毎月の利益の推移から更新できる 四半期ごとに更新できる 決算前の1回が中心
資金繰り 月ごとの入出金の見通しを相談できる 四半期単位の見通しになる 会社側で管理する部分が大きい
期限のある判断(役員報酬など) 期限の前に相談しやすい 面談の時期と期限が合うかを確認する 別途、時期を合わせた相談が要る

頻度が低いほど、会社側で数字を見て、必要なときに自分から相談を持ちかける場面が増えます。どの頻度が合うかは、取引の量・資金繰りの余裕・経理担当者の有無・役員報酬や融資の予定によって変わります。オンラインで面談するか訪問するかという面談の方法については、リモート税理士のメリットの記事で扱っています。

頻度にかかわらず外せない時期:決算月から逆算する

法人の税金には、法律で期限が決まっている手続や判断があります。面談が年1回でも、次の時期の前後には税理士と確認しておく必要があります。

時期(法人の場合) 確認すること 根拠
事業年度開始の日から3か月(申告期限の延長特例で月数の指定を受けている会社は、その月数に2を加えた月数)を経過する日まで 役員報酬を改定するか(定期同額給与の通常の改定時期) 国税庁タックスアンサーNo.5211
事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内 法人税の中間申告(前期実績で計算した額が10万円以下なら不要) 法人税法71条
消費税の中間申告の対象期間の末日の翌日から2か月以内 消費税の中間申告(回数は前期の確定消費税額で決まる。年11回の場合は一部異なります) 国税庁タックスアンサーNo.6609
決算日の前 利益の着地見込みと納税額の見込み (決算日を過ぎると取引自体は変えられない)
決算日の翌日から2か月以内 法人税の確定申告と納付 法人税法74条

※説明のための架空の例です。申告期限の延長の特例を受けていない、4月1日から3月31日までを事業年度とする会社なら、役員報酬の通常の改定は6月30日まで、法人税の中間申告は11月30日まで、確定申告は5月31日までが目安になります。

役員報酬の改定時期

法人が役員に支払う給与(退職給与などを除きます)は、定期同額給与・事前確定届出給与・一定の業績連動給与のいずれかに当たらないと損金に算入されません(不相当に高額な部分も算入されません)。毎月同じ額を支払う役員報酬は、通常は定期同額給与に当たるかで判断します。国税庁の説明では、その事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3か月(申告期限の延長特例で月数の指定を受けている会社は、その月数に2を加えた月数)を経過する日までにされた改定が、通常の改定として扱われます(国税庁タックスアンサーNo.5211「役員に対する給与」)。会社として役員報酬を変えること自体はいつでもできますが、この時期を過ぎた改定が定期同額給与として扱われるのは、役員の職制上の地位の変更などの臨時改定事由や、経営状況が著しく悪化したことなどによる減額の改定(業績悪化改定事由)に当たる場合に限られます。

このため、面談が年1回で決算の時期にしか打ち合わせない場合でも、期首から3か月以内に役員報酬を相談する機会を別に設けておくと、時期を逃しにくくなります。改定時期の考え方は、役員報酬を変えられる時期の記事で詳しく扱っています。

中間申告の時期

法人税は、事業年度が6か月を超える場合、事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内に中間申告をします。前期の法人税額をもとに計算した金額が10万円以下なら、提出は不要です。消費税は、直前の課税期間の確定消費税額(地方消費税を含まない)が48万円を超えると中間申告が必要になり、回数は額に応じて年1回・年3回・年11回に分かれます。期限は各中間申告の対象となる期間の末日の翌日から2か月以内が基本で、年11回の場合は一部異なります(国税庁タックスアンサーNo.6609)。中間申告で納める時期は資金繰りに直接響くため、面談の時期を決めるときの目安になります。

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毎月の面談で確認できること

毎月の面談では、前月までの試算表を見ながら、次のような点を確認できます。

  • 売上・粗利・固定費が、前月や前年同月と比べてどう動いているか
  • 売掛金・買掛金・未払金の計上漏れや、科目の誤りがないか
  • 通帳の残高と帳簿の現金預金の残高が合っているか
  • この先の数か月の入出金と、借入金の返済・税金の納付の予定
  • 源泉所得税の納付が期限どおりにできているか

源泉所得税は、原則として給与などを支払った月の翌月10日までに納めます。給与の支給人員が常時10人未満の会社は、申請により納期の特例を受けることができ、1月から6月までの分は7月10日、7月から12月までの分は翌年1月20日が納付期限になります。ただし、特例の対象は給与や退職金から源泉徴収した分と、税理士・弁護士・司法書士などの一定の報酬から源泉徴収した分に限られます。原稿料など、それ以外の報酬から源泉徴収した分は、原則どおり支払った月の翌月10日までです。また、特例は申請書を提出した月の翌月に源泉徴収する分から適用されるため、提出した月の分は翌月10日までに納めます(国税庁タックスアンサーNo.2505)。毎月納付の会社では、毎月の面談がそのまま納付の確認の場になります。

毎月の面談の利点は、数字のずれを翌月には見つけられることです。記帳が溜まってから決算でまとめて直す場合に比べ、原因の取引を思い出しやすく、資料も集めやすくなります。月次決算の進め方そのものは、中小企業の月次決算の記事を参考にしてください。

四半期・年1回の場合に会社側で補うこと

面談の頻度が低い場合は、その間を会社側で補う仕組みを作っておくと、決算の時期に慌てずに済みます。

補うこと やり方の例
月次の数字の確認 会計ソフトの試算表を毎月会社で見て、気になる点をメモしておく
期限のある判断 役員報酬の改定時期・中間申告の時期の前に、臨時の打ち合わせを入れる
決算前の見込み 決算日の前に、利益と納税額の見込みを出してもらう時期を決めておく
大きな取引の事前相談 設備の購入・借入・人の採用・役員の変更は、面談を待たずに相談する
資料の受け渡し 面談の間も、通帳・請求書などの資料は決めた周期で渡しておく

特に、決算日を過ぎてからでは取引の中身を変えることはできません。面談が年1回の会社ほど、決算日の前に1度、見込みを確認する機会を契約の中で決めておくと、後から「知っていれば相談したのに」という場面を減らせます。

面談の前に会社側で用意しておくこと

面談の時間を有効に使えるかどうかは、会社側の準備でも変わります。頻度にかかわらず、次の点をまとめてから面談に臨むと、確認と判断が早く進みます。

  1. 試算表を見て気になった数字(増減が大きい科目、内容の分からない取引)
  2. この先の数か月に予定している大きな支出・借入・設備の購入
  3. 人の採用・退職、役員の就任・退任・役割の変更
  4. 売上の見通しの変化(大口の取引先の増減など)
  5. 税務署・自治体から届いた書類
  6. 前回の面談で宿題になっていたこと

役員の役割の変更は、役員報酬の臨時改定事由に関わることがあります。面談の場で「最近変わったこと」を伝えておくと、税理士の側で税金に関わる点を拾いやすくなります。

面談の頻度を決めるときの判断軸

どの頻度が合うかは会社ごとに違います。判断の分かれ目になるのは、次のような点です。

  • 取引の量:毎月の仕訳が多く、記帳の誤りが溜まりやすい場合は、頻度を上げるほど早く直せます。
  • 資金繰りの余裕:納税や返済の時期に資金が不足しやすい場合は、納税額の見込みを更新できる頻度が役に立ちます。
  • 経理担当者の有無:社内で試算表を読める人がいる場合は、面談の頻度が低くても補いやすくなります。
  • 予定している判断:役員報酬の改定・融資の申込み・設備投資などが控えている場合は、その時期に合わせた面談が要ります。

面談の頻度は、顧問契約の業務範囲と一緒に決まることが多く、見積もりも頻度や業務範囲によって変わります。契約の前に、頻度だけでなく「面談で何を確認するか」を書き出して事務所とすり合わせておくと、期待とのずれを防げます。

まとめ:頻度で変わるのは数字を見る周期と相談の回数

  • 毎月の面談は試算表のずれに早く気づける一方、四半期・年1回の場合は会社側で数字を見て補う部分が増えます。
  • 役員報酬の通常の改定は、事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3か月(申告期限の延長特例で月数の指定を受けている会社は、その月数に2を加えた月数)を経過する日までです。
  • 法人税の中間申告は6か月を経過した日から2か月以内、消費税の中間申告の回数は前期の確定消費税額で決まります。
  • 決算日を過ぎると取引は変えられないため、決算日の前に見込みを確認する機会を作っておきます。
  • 源泉所得税は原則翌月10日です。納期の特例を受けている場合、給与・退職金と税理士などの一定の報酬から源泉徴収した分は7月10日と翌年1月20日、それ以外の報酬の分は翌月10日が期限です。

どの頻度が合うかは取引の量や資金繰り、予定している判断で変わるため、自社の決算月から期限を書き出したうえで、面談の時期を決めることが出発点になります。

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よくある質問

Q. 面談が年1回の契約でも、役員報酬の相談はできますか?

契約の中身によりますが、期限のある判断は面談の時期を待たずに相談する必要があります。役員報酬の通常の改定は原則として期首から3か月を経過する日までなので、その前に相談の機会を設けられるかを契約の時点で確認しておきます。

Q. 面談がない月は、税理士は何もしていないのですか?

面談の頻度と、記帳や申告の作業の頻度は別に決まっていることがあります。資料の受け渡しの周期・試算表を作る周期・面談の周期がそれぞれどうなっているかを、契約書や業務範囲の説明で確認してください。

Q. 中間申告の時期は、面談で毎回確認してもらえますか?

法人税の中間申告は事業年度開始の日以後6か月を経過した日から2か月以内、消費税は回数に応じた時期と、期限が決まっています。面談の時期とこれらの期限が重なるかを、決算月をもとに一覧にしておくと確認漏れを防げます。

Q. 個人事業主の場合も面談の考え方は同じですか?

数字を見る周期と相談の回数で考える点は同じですが、期限が違います。個人事業主は1月1日から12月31日までの所得について翌年3月15日までに確定申告をするため、年末の前に見込みを確認する機会を作るかどうかが判断の分かれ目になります。役員報酬や法人税の中間申告の話は、法人に限られます。

この記事は公認会計士・税理士の鳥羽卓朗が監修しています。
最終更新日: 2026年10月25日

参考資料

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